終わりの詩

死ぬまで詩人として生きよう。
そしたら、ずっと恋をしていられる。
叶えられぬ想いを抱えて生きるに相応しい。

だが生きてる人間だ、想い遂げたくあがいてゆく。
汚泥の中をのたうつ、何かの虫の子と同等の存在だ
醜く、朽果てよ。

荒ぶる魂は詠い続ける。
この身を引き摺りながら、わたしという残骸を携えて、
詩だけが現実に帰還する。

詩こそが全て。
私に色彩を与え、指針を与え、辛うじてここに居させるもの。
与えたもうは禍根の稚気、災いあれど意味は無い。

瓦解した、私に相応しい。
自身を供物に、言葉は既に捧げられ、
生きて生けれぬものが故に、今日の私も無きに等。